あすなろコラム

~一期一会~ 2024.06.01

人はそれぞれの人生において様々な出会いがあります。たった一度だけの出会いもあれば、何度も繰り返えされる出会いもあるでしょう。たとえば一生にたった一度だけ出会った人に命を救われた方がいらっしゃるとすれば、その方にとっては、その一度きりの出会いが生涯忘れることができない出会いになるでしょうし、何度も何度も繰り返される出会いであっても、世の中に永遠に続くということはなく、時が過ぎゆく中で、いつの日か出会えなくなる日が必ずやってきます。

 

であるならば‐たった一度きりであろうが、何度も繰り返されようが、その時の出会いが最後だと思って大切にしなければならない‐茶道の大家、千利休はその思いを「一期一会」という言葉で表しました。さらに、この出会いというのは人に限らず身の回りの物-普段から愛用している物品や店先で初めて出会った商品も同様である、というのです。

 

ゆえに、小生もこの言葉に大いなる共感を覚えて、人はもちろんのこと、もともと靴や時計が大好きなので街中やネットを通じて初めて出会った商品との出会いを大切にしています。

 

先日、歯医者の帰りにずっと気になっていた昭和の雰囲気を漂わせた古風な靴屋さんの暖簾を思い切って潜ったところ‥老齢の店主が「いらっしゃい」とぽつり一言。BGMもない静かな店内を進むと店主の視線が背中にビンビン伝わり「やっぱり‥帰ろう」と思った瞬間でした。ふと目に入ったスニーカーに心を奪われ、これぞまさしく「一期一会だ!」と、ひとりで納得し購入、かくして思いがけない運命的な出会いが果たされたという次第です。

 

しかし、このような出会いを大切にしすぎると必然的に靴は増え収納する場所がなくなり「たこやイカじゃあるまいし‥」と文句をいわれ、時計に至っては「千手観音じゃあるまいし‥」と呆れられ、もし帽子をたくさん持ったとすれば「ヤマタノオロチじゃあるまいし‥」といわれるのがオロチ‥。ん?!ではなく‐いわれるのがオチなので、物に対する「一期一会」はほどほどにしなければと自らを戒めている今日この頃でございます。

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~先生たちへ~ 2024.05.01

五月の空を風に乗って鯉のぼりが元気に泳いでいます。太陽の光を浴びた木々がキラキラと緑色の命の輝きを放っています。こよみは皐月、みどり輝く爽やかな季節の訪れですね。五月みどり※‥なんちゃって(笑)

 

見上げれば、どこまでも青く広がる美しい空に、高く舞い上がり囀るひばりが一羽いました。美空ひばり※‥なんちゃって(笑)

 

そして園庭に吹く風は、子ども達を優しく抱きしめ語りかけながら、心の窓をひとつまたひとつと開けてくれます。寂しくて泣いている子どもの頬に伝わる涙を乾かしてくれるのも五月の風です。あすなろ幼稚園の先生はそんな五月の風であってほしい。と思います。

 

先日、某所へ出張した時、久しぶりに飛行機の窓側に座り、景色を眺めていました。するとそこに飛んできたのは―そう・・まさしく・・アンパンマン?!ではなく青空にまん丸と浮かんだ白い雲でした。

 

青空に浮かぶたくさんの雲は五月の風に行き先を尋ねながら、いろんなカタチに変化して流れていきます。そんな雲のように、毎日違った様子や表情を見せてくれる子ども達が可愛くて愛しくてたまらない。そう思える先生であってほしいと思います。そして、その胸に思いっきり飛び込んできた子供達を五月の風のように優しく抱きしめてほしいのです。

 

まもなくゴールデンウィークですね。幼稚園がお休みでも、お出かけすればパパやママのようにあなたに優しく語りかけ抱きしめる五月の風。その風はきっと幼稚園の先生達です。そう言える幼稚園、そう言える先生でいてほしい。と願いながら、爽やかな五月の風を胸いっぱいに吸い込んで、これからも風に流れる雲を追いかけていく私でありたいと思います。

※の人物は昭和を代表する芸能人。おじいちゃん・おばあちゃん世代の方はきっとご存じのはずです(笑)

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~環境で育つ~ 2024.04.08

―この世のすべての生命は与えられた環境の中で生きていきます―

 

いきなり堅苦しい話で恐縮ですが、幼稚園教育要領や保育所保育指針に謳われている幼児の育ちは「環境・人間関係・言葉・表現・健康」の5つの領域に分けられています。幼稚園教諭免許や保育士資格を持つ人は学生時代に大学や短大等で必ずこのことを学ぶわけですが、実は「人間関係」も「言葉」も「表現」も「健康」もすべては「環境」の中に存在しており、環境とは人を含め、あらゆる動植物の育ちに大きくかかわる大切なものだと私は常々考えています。

 

たとえば、花を育てる時に必要なのは空気や水や太陽という環境ですが、この環境が十分に整っていないとすればどうでしょう。十分な光や水が与えられなければ、つまり花の育ちに必要な環境が与えられなければ、花を咲かせるどころか、その前に萎れたり枯れてしまうことになるでしょう。

 

これを幼児の育ちに当てはめるとするならば、家庭における環境や幼稚園・保育園における環境が何より大切だということになります。この世のすべての生命、とりわけ乳幼児の育ちというのが家庭や園での物的環境や人的環境に大きく左右されるとするならば、花が咲くのに必要な要素 ― 空気や水や太陽に相当する環境を子供の良好な発達・成長のために整えてあげなければなりません。

 

昨今、乳幼児への虐待、またはスマホやタブレット任せの育児、あるいは園における不適切保育等が社会問題として取り上げられることが多くなりました。このことをふまえ、我々、乳幼児教育に携わる者は今一度、生命の育みというのは与えられた環境によって良くも悪くもなるということをしっかり認識して日々の保育に当たらなければなりません。

 

当園の保育が新たにご縁を頂いた新園児を含めすべての子供達の育ちに必要不可欠な存在になるべく精一杯務めさせていただく所存ですので今年度もよろしくお願いいたします。

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~希望の光~ 2024.03.01

希望とは車のキーみたいなもの

失くしたと思っても探せばすぐ見つかる

 

人が生きていく上で大切なものは?と問われたとき ―「愛」であるとか「感謝」であるとか ― その答えは人それぞれなのでしょうが、今回は生きていく上で必要な「希望」についてお話いたします。

 

言うまでもなく「希望」の反対語は「絶望」で、その言葉が示すとおり望みが消えてしまった時に抱く気持ちを表していますが、その状態とは「光」のない真っ暗闇の世界とも言えるでしょう。そして人は大なり小なりこのような心の状態に陥った経験が必ずあると思います。さて ― そんな時、あなたならどうしますか?

 

この答えもまた「人それぞれ」と言えばそこまでですが、ネガティブな心の状態をリセットする何かが必要であることは間違いありません。先日映画を観ていた時、ある役者のこんなセリフに共感を覚えたのでご紹介します。

 

もっとも強い希望とは絶望の中から生まれる

 

人は「まさか!」という厳しい現実に直面したり、怒りや悲しみの感情に至ったとき「もうダメだ」とすべてを投げ出して諦めてしまいがちです。心の中でキラキラ輝いていた光が消えて暗闇の世界でもがき苦しむ。しかし、どんな暗闇の中でも、生きている限り希望の光は必ず見つけることができるはずです。いや、むしろ絶望を味わうからこそ、そこから新たな希望が芽生える。だとすれば、本当の意味での絶望とは、光が二度と戻らないと思ってしまう心の闇のことを言うのでしょう。

 

春は希望あふれる季節です。閉め切った心の窓を開けてみれば、まぶしい春の光とあたたかな風が、心の中をリフレッシュしてくれるはずです。そしてまた新しい一歩を踏み出してみようではありませんか。

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~かけがえのないこと~ 2024.02.01

失われた時 はじめて気づく 当たり前のありがたさ

 

元日に起こった能登半島地震で被災された多くの方々、突然奪われてしまった多くの尊い命。そして今もなお、余談ならぬ状況下で不自由な避難生活を強いられている方々が多くいらっしゃることを耳目にする度に暗澹たる思いがこみ上げてきます。

 

誰しもが感じるはずの新年の喜びに浸る間もなく誰しもが予想だにしなかった大震災。そして一昨年まで長く続いたコロナの禍中おいても同様に私がつくづく感じたことがあります。それは、当たり前のように過ごす日々―何の変哲もない毎日―ありきたりで平凡な毎日―それこそが、我々にとっていちばん大切で掛け替えのないことである。つまり何をおいても失いたくない―奪われたくないものは、何か特別な日ではなく、ルーティーンのように繰り返される判で付いたような何気ない日常の日々だということです。

 

仏教の教えのひとつに「諸行無常」という言葉があります。「平家物語」の冒頭にも次のように引用されているので、高校の授業で習った記憶がある方もいらっしゃると思います。

 

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり

 

祇園精舎の鐘の音には,この世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがある。という意味ですが、この「諸行無常」の字が示す通り、この世にあるものはすべて変化しとどまることがない―つまり常であることはない―だから無常である。洒落ではありませんが「無常」であることがある意味「無情」なのが世の中なのかも知れません。

 

ならばせめて、朝起きて夜寝るまでの間の様々な生活の場面を「最近変化がなくて全然つまんないわ~」と嘆くのではなく「毎日変わらないことが何よりもありがたくて掛け替えのない」と思えるように、今そこにある暮らしに感謝する心を持ちたいものです。

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あすなろ幼稚園
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