あすなろコラム

~ゆかいな仲間たち~ 2025.07.01

「人はひとりでは生きていけない。人はひとりでは歩いていけない」の言葉の通り、人はこの世に「おぎゃー」と生まれた瞬間から、いろんな関わりの中で生きていく運命にあると言えます。

 

そして、-どんな世界で、だれと出会うか‐は人それぞれです。そう考えると、私はずい分と恵まれていると言うか、とてもいい出会いの中で生きている-と思います。なぜなら、とっても愉快な仲間たちと日々を過ごせているから-。

 

ある日のことです。「〇〇先生、人はパンのみに生きるにあらず」だよと、ある先生に話したところ、その先生はすかさず「えっ、パンの‥耳、ですか?」とのたまい、その瞬間‥私の耳が壊れました。

 

はたまたある日のこと。「あずき」と「だいず」の話になり、ある先生に「だいず」を漢字で書ける?と訊く私に、当然です!というドヤ顔で「大豆」と答えたので、じゃや「あずき」は?と訊くと「・・・・」だったので、大きい豆が「だいず」で小さい豆が「あずき」だよ、と教えてあげると‥「すごーい! えっ、じゃあ‥中豆は何ですか?」 -「知らんわーっ!」-。

 

その昔には、鎖骨(さこつ)をひだりの骨と思っていた先生(ちなみに彼女にとっては、右の骨は「うこつ」だそうです)や呉汁(ごじる)を「くれじる」、金平牛蒡(きんぴらごぼう)の「金平」を「かねひら」と読んだり、七夕発表会の「七夕」を「夕七」と逆に書いたり‥実にクリエイティブ感覚に長けた愉快すぎる先生たちのおかげ様をもちまして何とも幸せな人生です(苦笑)

 

しかし、どんなに仲睦まじい間柄だとしても、ほんのちょっとした事やたわいもないきっかけでケンカになることもあるでしょう。これは夫婦や親子兄弟問わず、また園内で日々過ごしている子供達にしても同じです。だからもし、今ケンカの真っ最中の人がいれば私はこう伝えたいと思います。

 

「ケンカのいいところは仲直りができるってこと。仲直りの時のほろ苦さとくすぐったさ、その後にくる爽快な気分を味わえば、きっと今まで以上に絆が深まる。だからケンカしたら仲直りだよ!」

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~歯磨き~ 2025.06.01

毎年6月4日~10日の「歯と口の健康週間」にちなんで今回は歯磨きの話をしたいと思います。

 

さて、歯が大切なのは今さら言うまでもなく、そのために歯磨きという習慣が求められるわけですが、これがなかなか厄介でしてね‥なんせお口の中に歯ブラシを突っ込むのですから、ほとんどのお子様は嫌がりますもんね。

 

「〇〇ちゃん、スキなことは何?」と訊かれて「んーとね‥歯磨き!!」などと答えるツワモノの子供はまずいません。そこでママたちは意を決し「柔道の寝技?!」みたいな態勢でわが子を押さえ込み日々悪戦苦闘してきたという経験もきっと―あるある―ですよね(笑)

 

「あさ ひる よる 食べたら磨こう3分間」これは子供たちが日課活動で唱える今月の生活目標ですが、このあさひるよるの3分間は、子供のみならず大人にとっても何となくめんどくさい存在だったりしますよね。そこで私が考えた歯磨きが楽しくなる効果的な方法を皆様にお教えすることにいたしましょう。

 

それは「しあわせなら手を叩こう」ではなく「しあわせなら歯を磨こう」です。この歌を歌いながら歯磨きすると「あら、まあ不思議!」今まで億劫だった歯磨きが小躍りしたくなるほど楽しくなる ― のかも知れません(笑) ♪しあわせなら歯を磨こっ!ゴシゴシ♪ってな感じですかね。

 

これとは逆に、もくもくと歯を磨くのもいいですよ。そうすれば「あっ、そうだった!!」と大切なことを突然思い出せたり、すごいアイデアが閃いたりすることがあります。でも決して焦ってはいけません。磨きながらそれを即座に誰かに伝えようものなら言葉が「ンガンガ#〇◎△$♪×¥●&%#?!」となってしまい、いったい何を言っているのか、さっぱりわかりませんので一度口をゆすいでから話しましょう。また「しあわせ‥」の歌もちゃんと歌おうとすればするほど、お口の隙間からよからぬものが垂れてくることがありますので「♪ふっふっふっふ~ん♪」とハミング程度にとどめて楽しい歯磨きタイムを過ごしていただければ幸いです(^^♪

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~良い習慣~ 2025.05.01

木々の新緑が色鮮やかな季節となりました。5月と言えば、何といってもGWですね♡

大阪万博も始まりましたし、各地の行楽スポットは、きっと大賑わいのことでしょう。

 

そんな中、先日TVニュースで知りましたが、連休などで行楽地を訪れる人の多さ以上に大変な問題があるそうで‥。それはゴミ問題です。キャンプ場や遊園地などのゴミ箱は一日に何度も何度も回収しないと、すぐに満杯になり、もし回収しそこなえば、あふれたゴミが風に飛ばされ、あちらこちらに‥。風に飛ばされ彷徨うゴミならまだしも、なかには誰も見ていないからといって、ポイ捨てをする人のゴミもあるらしいので驚きです。

 

さて、突然ですが、実はわたくし、仕事の傍らに保護司を20年以上務めており、今までさまざまな対象者を担当してきた経験から、問題を起こしたのちに更生できる人と、そうでない人の違いは、良い習慣が身についているかどうかにあるということに気づきました。

 

例えば、ポイ捨て問題ですが、それをA悪いと思ってする人と、B悪いと思わないでする人、皆さんはどちらが更生する可能性が高いと思いわれますか?わたしの答えはAです。

 

つまり、ゴミを拾う・履物をそろえる・椅子を入れる・挨拶や返事など‥身につけるべき良い習慣はたくさんありますが、全部できなくたっていい。10あるとすれば、そのなかで、たったひとつだけでもいい。ポイ捨てはダメと知っている人と知らない人、履物をそろえることが良いことと知っている人とそうでない人の違いは、そのことをきちんと教えてくれる人がいたか、いなかったかなのです。

 

ある少女を担当した時のことです。髪は銀色、長いまつ毛はまるでベランダの庇、ド派手な模様の爪に、へんてこなサンダルでやってきたその子が、何とサンダルをそろえてぺこりと一礼して上がってきたので、すかさず私はいいました。「すごい!」と。「君の恰好じゃなくて靴をそろえたことがね。誰に教わったの?」その子はその後、立派に更生しくれました。

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~ホットスポット~ 2025.04.08

寒波の長いトンネルを抜けて、春の日差しが日本中のあらゆる場所を暖めてくれています。コロナ以降の昨今は、インバウンドもさらに活気を増したようで、観光地によっては日本人より外国の来訪者が多いという話があちこちで聞こえるようになってきました。そういえば、むかし「エキゾチック・ジャパン」という言葉が流行りましたが、きっと海外の方々にとって今の日本は春の陽気も相まって「ホットスポット・ジャパン」なんでしょうね。

 

それにしても先月、日本で行われたMLBの公式開幕戦で躍動する日本人選手を見ていると、あっぱれというか何というか‥特に大谷選手に関しては規格外すぎなので、ドラマ「ホットスポット」風の展開をマネるとするならば、是非、彼の口から、こうカミングアウトしてほしいものです。「実はボク‥宇宙人なんですよね‥」(笑)

 

冗談はさておき、新園児さんを迎えて令和7年度の幕がにぎやかにオープンしました。花壇にたとえるなら、にっこり笑っている花はもちろん、露に濡れた花もありますが、一人ひとりちがった色や形で「ぼくを見て!わたしを見て!」と呼びかけているようです。もちろん在園児さんだって昨年より一段と成長した姿がとても凛々しくみえて頼もしい限りです。

 

「みんなちがって、みんないい」そして「みんな育って、みんないい」そのような思いを共感・共有する感動の物語のはじまりです。主役はもちろん一人ひとりの子供自身。でも、けっしてひとりぼっちではなく「わたしがいて、あなたがいる」という世界観を少しずつ理解しながら、自らの手で世界にひとつだけの物語-そして、読み手である我々に大きな感動を与えてくれる物語を書いてくれることでしょう。

 

表題の「ホットスポット」をさまざまな人が集うにぎやかな場所と解釈するならば、幼稚園はまさに「ホットスポット」そのものです。さまざまといっても、さすがに宇宙人はいないと思いますが…(笑) 十人十色の個性あふれる子供達と、笑顔あり涙あり感動ありの「ホットスポット」を皆様と共に楽しんでいけたらと思います。

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~世界にひとつだけの物語~ 2025.03.01

「川の水は、岸があるから流れるのではない。水の流れがあるから岸ができるのだ」

 

これは私の尊敬する教育者-東井義雄先生の言葉です。川の水を子供、岸を幼稚園と置き換えるとよくわかります。岸というのは川上から川下へ流れる水に沿ってはじめてできる。つまり、いつでも主役は子供達です。その子供達のために幼稚園はあるのです。決して幼稚園のために子供達がいるのではありません。当たり前のことですが、この原点を見失わないことがとても大切だと思います。

 

もちろん、基本的な生活習慣やしつけに関しては盤石な川岸に水を流す必要があると思いますが、それ以外に関しては、子供は十人十色であらゆる可能性があるからこそ「あなたはこう流れるべきよ!」と大人が決めつけた岸に流すのではなく、自ら流れたい方向に進めるような環境を整えてあげる。そうすることで幼稚園にはたくさんの川の流れができ、そこにはキラキラと輝く澄んだ水が絶え間なく流れていく。まさに「みんなちがってみんないい」の世界です。また詩人-高村光太郎は「道程」の中でこう言っています。

 

「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」

 

人は誰しも自分だけの物語の作者です。主人公はもちろん自分自身。「私の人生」という水の流れに沿った岸をつくっていく。時には曲がりくねったり、急降下して大きな滝になったり、日照りが続き干上がってしまいそうになっても、それぞれの出来事は物語のオリジナル性を高めたり内容を深めるために欠くことができないエッセンスになるのです。

 

さながら幼稚園の子供達は卒園する頃までが物語の第一章になるのでしょうね。ですから始まったばかりの物語はまだまだ続きます。そしてその結末は、読者はもちろん、作者自身にもわかりません。それが自分の人生であり「世界でたったひとつだけの物語」となるわけですからね。でも目指すべき結末はもちろんハッピーエンド。たとえほんのちょっとの幸せでもいいから最後が〇で終わる物語にしてほしいと思います。

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あすなろ幼稚園
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