学校法人 柿迫学園 あすなろ幼稚園

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あすなろコラム

~新しい年~ 2017.01.01

明けましておめでとうございます。2017年の幕開けですね。さて、今年はどんな年になるのかと、期待と不安が入り混じった気持ちで仕事始めを迎えられた方も多いと思います。

一寸先は闇と言われるように未来のことは、なかなか予測ができません。ただ、良いことも悪いことも含めて、去年にはなかった新しい出来事が起こるから新年というのではないか・・。新年とは、単に過去から未来への時の流れを言うのではない。と、私は思います。

であるならば、今まで知らなかった事や、経験したことのない新しい出来事に順応していく心と体のしなやかさ、知恵や工夫が求められます。去年もこうだったから今年もこれでいい。毎年、判で押したような生き方ではいつか時代に取り残され、気づいた時にはもう手遅れだった。そのような見地に立った論文がイギリスのオックスフォード大学から発表されました。

それは、コンピューターのすさまじい技術革新により、将来、人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる。例えば、金融業や物流業、技術者やオペレーター、そして、サービス業に至るまで多岐にわたる職業で人間が不要になる。と言うのです。今やオセロもチェスも将棋も囲碁も、それぞれの道の名人達が、AIと呼ばれる人工知能に敗北する時代なのです。

新しい年には必ず新しい出来事が起こる。その積み重ねが新しい時代を創造する。ですから身の回りで起きる変化に気づくか気づかないか。ほんの僅かなシグナルを見逃さずにいれるかどうかが肝要です。なぜなら、過去や現在がいくら良くても、それは決して未来を保障するものではないのですから。

乳幼児を取り巻く環境もそうです。子ども子育て支援新制度が施行されて3年目を迎える今年。
これから5年、10年を見据えて園の在り方を考え、変化に対応していくための準備は決して怠ってはならないとあらためて肝に銘じた新年です。今年もよろしくお願いいたします。

~すべてのことの意味~ 2016.12.18

今年も残すところあと10日程となりました。あっという間の一年でしたが、振り返れば、いろんなことがあった2016年でした。

毎年、その年を象徴する漢字一字が、世界遺産である京都、清水寺で揮毫されますが、今年は「金」という字が選ばれました。何といっても、リオ五輪での日本選手団の活躍によるものだと思いますが、政治とカネの癒着も選ばれた理由になったそうです。

そして今、あらためて思うのは、漢字に意味があるように、すべてのことに意味がある。ということです。例えば、オリンピック選手の活躍は、2020年の東京オリンピックへの大いなる期待につながり、甚大な被害を生んだ熊本大地震では、もはや日本において地震が発生しない場所はない。と知らされました。

「人間は学習して育つ」とすれば、自分の身の回りで起こるすべてのこと、嬉しかったことや楽しかったこと、苦しかったことや悲しかったことの意味を知ることが学習するということになるのでしょう。

昨年の増刊号に書いたJ1に昇格したアビスパ福岡もたった一年でJ2に降格、加えて11.5ゲーム差をひっくり返されてV逸した福岡ソフトバンクホークスにも、そうなってしまった意味が必ずある。それを学習することができれば来年は期待できるのかも知れませんね。幼稚園でもいろんなことがあった一年でしたが無意味なことはひとつもない。すべての出来事の意味を理解して来年につなげていけたらと思います。

~英雄の存在~ 2016.12.01

「光陰矢のごとし」の言葉どおり、早いもので、今年もあと、ひと月で幕引きとなります。この一年を振り返ると、日本はもちろん海外でもいろんな事がありましたね。イギリスのEU離脱には驚かされましたが、アメリカの大統領選のトランプ氏圧勝には、それ以上の衝撃でした。そして最近では、韓国の大統領への国民の厳しい追及などなど・・。

アメリカの大統領選もそうですが、韓国の朴大統領への厳しい追及を見ていて、私は人々が求める「英雄」について、あらためて考えさせられました。ちなみに、英雄とは「ひでお」ではなく、英語で言う「ヒーロー」の話であって、決して「村田だっ!」の村田英雄さんの話ではありませんので、お間違いなきようお願いいたします。

英雄は満ち足りた生活が保障された平和な時代に誕生することはありません。世の中が混沌として、何をしてもうまくいかないという閉塞感や挫折感が蔓延して、まさに出口が見えないトンネル状態。そんな中、人々の不安や不満を受け止め、改革を訴える存在が現れるとするならば、その存在こそが、世の中を救う救世主、変革のリーダーとなり、英雄伝説が始まるのです。

そして今、日本でも戦後の列島改造論を唱え、日本経済成長をその強烈なキャラクターでけん引した田中角栄元首相の書籍が、にわかに売れているらしく、このことが、アメリカほどはないにしても安倍総理以上のリーダーを求めている兆候だとしたら、今の日本は不幸な国と言わざるを得ないかもしれません。なぜなら、不幸な時代ほど、英雄を必要とする。言い換えれば「英雄が必要な時代は不幸である」という定説は世界中の歴史が物語っているからです。

子ども達にとって、ヒーローや英雄は、いつの時代もあこがれの存在であり、いろんなキャラクターがバーチャルな存在として、子ども達に夢や希望を与えています。「大きくなったら仮面ライダーになりたい!」子どもの夢としては、大いに結構ですし、有名なプロスポーツ選手にあこがれるのもいいでしょう。しかし、大人が望むヒーロー、特に政治の世界にそれを求める世の中にはなってほしくないものです。

~知性と優しさ~ 2016.11.01

幼稚園や保育園において子ども同士のトラブルはつきものです。それは人にはそれぞれの自我があり、乳児から幼児にかけての成長過程でこの自我が芽生えるからです。子ども一人ひとりに芽生えた自我は、それ自体けっして悪い存在ではなく、むしろ個人のアイデンティティーを形成するためには、なくてはならないものです。

そして次に大切なのは、その自我を抑制する力です。これはまさに園で出会うさまざまな人間関係において育まれていきます。家庭では体験できない子ども同士の集団生活は自我と自我がぶつかり合うところから始まりますから冒頭のようなトラブルが生じるのです。

しかし、誤解を恐れず言うのなら、そのようなトラブルは、我々にとってむしろチャンスなのです。なぜならそれは子ども達に身に付けてほしい力を教育する機会を与えられたからです。そこで先生は次のような言葉を子どもに伝えます。「相手の気持ちになって考えてごらん」

幼稚園や保育園では子ども達の健やかな育ちを願っています。言うまでもなく、健やかとは心身ともにという意味ですが、具体的には、知らなかったことや分からなかったことが理解できるようになり、出来なかったことができるようになることです。園生活で獲得する言語や数字などの知性、さまざまな遊びや運動で育まれる体力、そして最後に、心身でいう心、つまり人に優しくできることが、その子の知性や体力の土台となって初めて知・情・体の三位一体のバランスが整った健やかな育ちになる。

「相手の気持ちになって考える」つまり「自分がされて嫌なことは相手にしない」子どものみならず大人だって、これをしっかり理解して行動できなければ、豊かな知性や技術、たくましい体力などは空しいものとなるだけではなく、社会の中で様々なトラブルを引き起こす温床となってしまいます。マスコミで報じられる事件の中にもこういったケースは少なくありません。ですから、人間関係において「人に優しくできる」「愛情を与えたり受け入れたりすることができる」園で育まれるさまざまな「出来る」のなかで、これが一番大切だと私は思います。

~叱られた子ども~ 2016.10.01

「早くしなさい!」「何度言ったらわかるの!」「いい加減にしなさい!」
親がよく子どもを叱りつける言葉ですね。もちろん恥ずかしながら私もそうです。
これは子どもを正すために叱っているのですが、子どもには案外、そんな親の願いや思いはほとんど伝わらずに、ただひとりでイライラしている親の姿しか映らないようですね。次のような子どもの詩を見て、あらためてそのことに気づきました。(タイトルは母親ですが母親だけに責任転嫁しているわけではありませんのでどうかお許しください…)

おかあさんは たいふう

きのう たいふうがきて 木がたおれました
はっぱも ぐちゃぐちゃでした
ぼくのママも こわい たいふうです
ぼくも たおれています
だけど きょうは いいてんきです

三つ叱って七つ誉めろという言葉を聞いたことがあります。
子どもは大人みたいに出来ないから「子ども」なのです。それが自然な「子どもの姿」なのかもしれません。どうしても叱らずにいられない時はありますが、毎日叱りっぱなしだったり、長々と叱るというのは、かえって逆効果になるようですね。大人だって出来るはずのことが出来ない時もありますからね。辛抱強く待つことも含めて、秋の行楽シーズンを前に子どもとの向き合い方を少し考え直してみたいと思った今日この頃です。

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